INFERTILITY不妊治療
不妊検査
妊娠が成立するまで様々な段階がありますがどれか一つが欠けても妊娠が困難になります。
原因はご夫婦ごとによって異なりますので、まずは検査で原因を解明することで患者様に合った治療方法を計画します。
基礎体温 |
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毎朝目覚めた直後に体温を測定し、基礎体温表に記入していきます。 黄体ホルモン(プロゲステロン)分泌の変動により通常約2週間毎に体温の上昇、低下を繰り返すので、そのサイクルから卵巣機能の状態や排卵日を推定します。 |
経膣超音波検査 |
プローブを膣内に挿入し、超音波により子宮や卵巣の様子を観察することができます。 子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、子宮奇形、卵巣嚢腫等がわかったり、卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを計測します。簡便かつ詳細な情報が得られるため、最も頻度の高い検査です。 |
子宮卵管造影 |
造影剤を子宮口から注入し、レントゲン撮影を行います。造影剤は白く写るので、流入した様子で子宮の形態や異常、卵管の通過性を調べることができます。この検査後は卵管の通りが良くなるため、妊娠しやすくなるとも言われています。 |
精液検査 |
不妊症といえば女性側の原因と見られがちですが、近年男性側による原因も増加傾向にあります。精液の所見によって今後の治療内容も変わってきますので重要な検査です。検査の際は当院またはご自宅で専用のカップで精液を採取していただき顕微鏡で観察します。液量、精子濃度、運動率、奇形率等を調べます。以下、世界保健機関(WHO)基準値を記しています。 |
各ホルモン値 | 月経周期は各種ホルモンによって綿密にコントロールされています。月経開始3~5日目に採血しホルモン値を測り、正常に機能しているかどうかを調べます。 |
一般不妊治療
治療は一般不妊治療から始めていきます。タイミング法、人工授精が主な方法となります。
ホルモン療法
月経不順等で排卵異常がある方は排卵誘発剤を使い排卵を促したり、黄体ホルモンが十分に分泌されていない方は黄体ホルモンの補充により子宮内膜を整えます。月経周期が正常な方でも人工授精や体外受精時に合わせて使用したりします。
クロミッド | 排卵障害であれば、まずこの薬から使用します。 脳下垂体に働きかけFSHとLHを分泌させます。 効果も高いですが、抗エストロゲン作用により頸管粘液の減少や子宮内膜が薄くなるといった副作用もあります。 |
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セキソビット | クロミッドと同じ働きをしますが効果はやや低めです。 その分副作用も弱いため、軽度の排卵障害の方向けです。 |
フェマーラ | 卵巣での女性ホルモンの産生を阻害することでFSHの感受性を高め、同時に脳下垂体からのFSHの分泌を増加させます。 |
hMG製剤 | クロミッド等では効果が得られない場合はより強力な誘発剤を使用します。 FSH・LH作用で、直接卵胞の成熟を促進させます。 投与方法も筋肉注射となり体への負担も大きくなります。。 |
FSH製剤 | hMG製剤と同じ使用方法ですが、LHの割合が大幅に少なくなっています。 患者様の背景に応じてhMG製剤の代わりに使用します。 |
hCG | LH作用で排卵を促します。黄体補充にも使用します。 |
タイミング法
医師の指導の下、基礎体温や超音波検査、ホルモン値を計測することによって排卵日を予測し、タイミングを計って性交渉を行っていただく方法です。射出された精子受精能力の継続する時間は2日、卵子では排卵後1~2日、最近では数時間ともいわれるようになってきましたので、排卵日を正確に把握することはとても大切なこととなります。
人工授精
タイミング法と同じく、排卵日を狙って実施します。精液を採取後、洗浄、濃縮してカテーテルで精液を子宮内に注入します。自然に性交渉を行うよりも、多量の精子を送り込むことができます。精子数が少ない、フーナーテスト不良の他、性交障害の方も適応となります。当院ではパーコール液を使用した密度勾配遠心法を行っております。この方法により精液中の不純物や死滅してしまった精子を取り除くことができ、良好な精子を回収することができます。